温水洗浄便座を快適に使うためには、ご自宅の便器に合った製品を選ぶことが非常に重要です。サイズが合わない温水洗浄便座を取り付けてしまうと、見た目が悪くなるだけでなく、隙間から汚れが入り込んだり、安定感が損なわれたりする原因にもなります。ここでは、温水洗浄便座の適合便器とサイズ選びのコツについて解説します。まず、便器には大きく分けて「エロンゲート(大型)」と「レギュラー(標準)」の2つのサイズがあります。現在主流となっているのはエロンゲートサイズですが、古い住宅の便器にはレギュラーサイズが多く見られます。便器のサイズは、便座の取り付け穴から便器の先端までの長さを測ることで確認できます。一般的に、この長さが47cm未満であればレギュラーサイズ、47cm以上であればエロンゲートサイズと判断できます。温水洗浄便座の製品パッケージや説明書には、必ず適合サイズが明記されているので、購入前に必ず確認しましょう。次に、便器と壁までの距離も確認が必要です。温水洗浄便座本体の背面が壁に当たってしまうと、便座がしっかりと固定されなかったり、タンクとの間に隙間ができてしまったりすることがあります。便器後方から壁までの必要な距離も、製品によって異なるため、こちらも必ず確認しておきましょう。また、便器の形状も重要です。温水洗浄便座は、便器のフチに固定するタイプのものが一般的ですが、特殊な形状の便器や、一体型便器(便器とタンクが一体になっているもの)には取り付けられない場合があります。特に、海外製の便器や、古い和式便器を改造したものなど、一般的な便器とは異なる形状のものは注意が必要です。TOTO、LIXIL、Panasonicといった主要メーカーの製品であれば、それぞれのメーカーの便器であれば適合しやすい傾向にありますが、異なるメーカーの便器に取り付ける場合は、さらに慎重な確認が必要です。さらに、便座の取り付け穴の間隔も確認しておきましょう。温水洗浄便座は、便器の取り付け穴に付属の取付プレートを固定して設置します。この取り付け穴の間隔が、便座の取付プレートの可動範囲内に収まっている必要があります。一般的には14cm程度ですが、念のため確認しておくと安心です。
温水洗浄便座の適合便器とサイズ選びのコツ