トイレの水を流した後もチョロチョロと水が止まらない、あるいはレバーを引いても水が流れない。そんなトラブルの多くは、トイレタンク内のフロートバルブが原因です。フロートバルブは、タンクの排水口に蓋をするゴム製の部品で、この部品が劣化すると様々な不具合が生じます。専門業者に依頼する前に、まずはご自身でできるフロートバルブの交換術に挑戦してみませんか。 フロートバルブの寿命は一般的に約10年程度と言われていますが、家族の人数が多いなどトイレの使用頻度が高い場合は7~8年で劣化することもあります。劣化しているか確認するには、ゴム玉を指で直接触ってみましょう。指に黒い汚れが付く場合は、ゴムが劣化しているサインです。最近のトイレではプラスチック製のフロートバルブにパッキンが使われていることもあります。 交換作業に取り掛かる前に、必ずトイレの止水栓を時計回りに回して閉め、水の供給を完全に止めましょう。次に、レバーを「大」側にひねってタンクの水を全て流し、タンク内を空にします。その後、レバーとフロートバルブをつないでいる鎖(チェーン)を外し、オーバーフロー管からフロートバルブ本体を取り外します。フロートバルブはオーバーフロー管に引っ掛かっているだけなので、比較的簡単に取り外せます。 新しいフロートバルブを取り付ける際は、取り外した時と逆の手順で慎重に行います。オーバーフロー管に新しいフロートバルブを設置し、レバーに鎖を引っ掛けます。鎖の長さは、ピンと張りすぎず、遊びが多すぎない、ちょうど良い長さに調整することが重要です。鎖が短すぎるとバルブが浮いて水が流れ続ける原因に、長すぎるとレバーがうまく作動しない原因になります。全ての取り付けが終わったら、止水栓をゆっくりと開けてタンクに水を溜め、レバーを操作して水がスムーズに流れるか、水漏れがないかを確認しましょう。 これらの手順でフロートバルブを交換することで、多くのトイレの水漏れや排水不良は解決するはずです。自分で直すことで、修理費用を節約できるだけでなく、トイレの仕組みについて理解を深める良い機会にもなります。
トイレの水漏れ解決!フロートバルブ交換術