洗濯機の水栓を閉め忘れた!水道代はどれくらいかかる?
もし、洗濯機の水栓を開けたまま、給水ホースが外れた状態で一晩過ごしてしまったら。あるいは、旅行中にホースが破裂してしまったら。考えただけでも恐ろしいですが、その際に発生する水道代は、一体どれくらいになるのでしょうか。その衝撃的な金額を知っておくことは、水栓を閉める習慣の重要性を再認識する上で役立ちます。一般的な家庭用の水道管の口径(13mm)から水が全開で流れ出た場合、その流量は1分間におよそ12リットルにもなると言われています。これを時間に換算してみましょう。1時間では、12リットル×60分で720リットル。8時間の睡眠中に水が出続けたとすると、なんと5760リットルもの水が無駄になります。これは、一般的な浴槽(約200リットル)の28杯分以上に相当する、途方もない量です。この水量を、東京都水道局の料金(1リットルあたり約0.24円、下水道料金含まず)で計算すると、一晩で約1382円。もし丸一日(24時間)放置すれば、約4147円もの水道代が、無駄に発生することになります。さらに、これは上水道の料金だけの話です。流れた水は、そのまま下水道に流れていくため、ほぼ同額の下水道料金も上乗せされます。つまり、実際の請求額は、この倍近くになる可能性があるのです。これは、あくまで計算上の一例です。実際には、水圧や配管の状況によって流量は変わりますが、いずれにせよ、甚大な金銭的損失であることに変わりはありません。そして、この金額は、水浸しになった床や家財の修繕費用、階下への賠償金などに比べれば、まだ序の口かもしれません。洗濯機の水栓を閉めるという、たった一つの簡単な動作が、こうした金銭的な大損害を防ぐための、最も安価で効果的な保険なのです。